飲食店のBGM問題。結論は「ラジオ、たまにはPixabay」だ。

飲食店のBGM問題、結論は「ラジオ、たまにPixabay」|店内再生の規約違反リスクを整理【2026年版】
自家製麺キリンジ店内に飾られている闇金ウシジマくん風イラストのサイン色紙
ウチの店に飾ってあるサイン色紙。BGMも、こういう店の空気を作る要素のひとつだ。

飲食店のBGM問題。結論は「ラジオ、たまにPixabay」だ。

結論から書く。飲食店の店内BGMは、基本はラジオでいい。気分を変えたい日や、狙った雰囲気を作りたい時だけPixabay Musicを使う。理由をこれから説明する。

JASRACの新指針を、飲食店が誤読すると危ない

JASRACのAI自律生成作品は非著作物とする指針公表を報じるライブドアニュースの投稿
2026年6月、JASRACがAI生成作品に関する指針を公表した。

2026年6月、JASRACがAI生成作品の取り扱いに関する指針を公表した。単純な指示だけでAIが自律的に作った歌詞や楽曲は「人間の創作的寄与が認められない」として、著作物として管理しないという内容だ。

このニュースをSNSで見て、「AIが作ったBGMならJASRACの許諾も使用料も関係ない。だからYouTubeでAI生成のBGM動画を探して、店内で流せば無料で合法だ」と考えた飲食店経営者が一定数いる。

これは誤りだ。

JASRACの指針は「著作権が発生するかどうか」の話でしかない。YouTube、Spotify、CD・DVDでの店内再生の可否は、著作権とは別に、各プラットフォームの利用規約で決まっている。YouTubeの利用規約は個人的・非商業的な視聴を前提にしており、店舗のような商業空間でBGMとして流す行為を許可していない。Spotifyも同様に、個人向けプランは商用利用を禁止している。JASRACが著作権を主張しなくても、プラットフォーム側の契約違反にはなる。

YouTube動画のダウンロードも、YouTubeの利用規約違反だ。「著作権フリーだからダウンロードして保存すればいい」という理屈も通らない。

飲食店の店内BGM、現実的な選択肢は3つ

飲食店向けBGM導入の罠とおすすめの解決策を示すインフォグラフィック。AI BGMの落とし穴とラジオ・無音・Pixabay Musicの比較
現実的な選択肢は、ラジオ・無音・Pixabay Musicの3つに絞られる。

飲食店の店内BGMとして現実的に検討できる選択肢は、私の経験上、次の3つに絞られる。

1. ラジオ(基本)

広く普及していて、番組も多様だ。選曲を店側でコントロールできない代わりに、天気やニュース、季節の話題が自然に流れる。客との会話のきっかけになることもある。コストもかからず、日常使いにはこれで十分だ。

2. 無音

コストはゼロ。落ち着いた雰囲気を演出できる店もある。ただし、換気扇や厨房の音、他の客の会話が目立ちやすくなる。狙って無音にするなら効果的だが、消極的な選択としては弱い。

3. Pixabay Music(たまに)

無料。商用利用OK。ダウンロードして店内再生してもリスクがない。ラジオの選曲では出せない雰囲気を作りたい日や、季節行事・イベントの日だけ切り替える使い方が向いている。

たまに使うPixabayが優秀な理由

Pixabay Musicの楽曲は、Pixabayのコンテンツライセンスのもとで提供されている。このライセンスは、商用・非商用を問わず、クレジット表記なしで利用できる。ダウンロードして店舗のスピーカーから再生する用途も、ライセンスの範囲内だ。

料金がかからない。商用利用が明確に許可されている。ダウンロードしてローカル再生する形なら、ストリーミングサービスの利用規約に抵触する心配もない。この3点が揃っている無料の音源サービスは、実はそう多くない。

普段はラジオに任せて、狙った雰囲気を出したい日だけPixabayに切り替える。この使い分けなら、選曲の手間もかからず、規約リスクもない。

よくある質問

AIが生成したBGMなら店内で自由に流していいですか?

いいえ。JASRACがAI自律生成作品を著作物として管理しないと指針を出しても、YouTubeやSpotifyなどプラットフォームの利用規約は別に存在する。個人的・非商業的利用を前提にした規約のもとでは、店舗のような商業空間での再生は規約違反になる。

YouTubeの音楽を店内BGMとしてダウンロードして流してもいいですか?

YouTubeの利用規約違反になる。著作権フリーの楽曲であっても、YouTubeからのダウンロード行為自体が規約で禁止されている。

飲食店の店内BGMとして安全な選択肢は何ですか?

ラジオ、無音、Pixabay Musicの3つが現実的な選択肢になる。中でもPixabay Musicはコンテンツライセンスにより商用利用・ダウンロード店内再生が明確に許可されており、規約違反のリスクがない。

Pixabay Musicは商用利用してもクレジット表記が必要ですか?

不要。Pixabayのコンテンツライセンスは、商用・非商用を問わずクレジット表記なしで利用できる。

店のBGMは、店の一部だ

BGMは空気だ。客はメニューや味と同じくらい、店の空気を覚えて帰る。だからこそ、後から「規約違反でした」と気づいて慌てるような選び方はしたくない。

ウチの店でも、基本はラジオを流している。コストがかからず、日々の空気を作るには十分だからだ。その上で、無料であること、商用利用が認められていること、規約リスクがないこと。この3つを満たす音源だけを、たまに使う選択肢として残している。

飲食店を経営する立場として、「ラジオ、たまにはPixabay」を勧める理由はここにある。

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