「カスラーメン」「あぶらかすラーメン」——検索してここにたどり着いたあなたは、かなり本気だ。
結論から言う。
東北でカスラーメンが食べられるのは、仙台・自家製麺キリンジだけだ。
- あぶらかすとは何か(正しい定義)
- カスラーメンを日本で食べられる店
- なぜ仙台キリンジのカスラーメンが唯一なのか
- 実際の注文方法と食べ方
- 持ち帰りあぶらかす(テイクアウト)について
あぶらかす(油かす)とは何か——天かすでも酒粕でもない
「カス」という字に騙されてはいけない。天ぷらの揚げカス(天かす)でも、酒粕でも、ましてや残飯でもない。
あぶらかす(油かす)とは、牛の小腸(ホルモン)をじっくりと油で揚げ、うまみを凝縮させた食材だ。
製造工程は過酷だ。生の小腸10kgを大鍋でゆっくり炒ると、完成品は約1kg。水分と余分な脂が飛ぶことで、残ったものにうまみが凝縮される。一頭の牛から取れる量はわずかで、希少かつ手間のかかる食材だ。
あぶらかすの発祥——大阪・南河内のソウルフード
起源は大阪府南河内地方(現在の羽曳野市・藤井寺市周辺)。食肉文化が根付き始めた明治時代、屠畜場で働く人々の間で生まれた保存食だ。
長らく特定のコミュニティのみで受け継がれてきたが、B級グルメブームと食文化の多様化によって近年は大阪全土で広まった。お好み焼き・たこ焼き・うどん——西日本の食文化に静かに根を張ってきた食材だ。
作家・上原善広は著書で被差別部落の食文化としてあぶらかすを記録した。キリンジ店内に上原の著作が3冊置いてあるのは、その来歴への敬意の表れだ。
カスラーメン・あぶらかすラーメンを食べられる店
「カスラーメン」で検索しても、まともに食べられる店は少ない。現時点で確認できる情報をまとめる。
| 店名 | エリア | 備考 |
|---|---|---|
| 自家製麺キリンジ | 宮城県仙台市(北四番丁) | 東北唯一。常時提供。 |
| 牛かす塩らぁ麺 楽園 | 大阪(イベント出店あり) | 大阪発。ふるさと祭り等への出店実績あり。 |
| かすうどん「加寿屋」 | 大阪府内・FC展開 | うどん専門。ラーメンではない。 |
※情報は調査時点のもの。各店の営業状況は直接ご確認ください。
東北6県・関東・中部でカスラーメンを食べたければ、選択肢は一つだ。仙台・自家製麺キリンジ。
仙台・自家製麺キリンジのカスラーメン——東北唯一の理由
大阪・河内地方の食材をなぜ仙台の麺屋が使っているのか。答えは単純だ。「うまいから」だ。
自家製の極太麺
店名に「自家製麺」と冠するだけのことはある。製麺から一貫して行う極太麺は、並200g・大盛り250g。大盛りは無料だ。あぶらかすの濃厚なうまみに、この麺の太さは必然だ。
濃い目スープとあぶらかすの相性
スープは濃い目が基本。しかし「ギトギト」とは違う。あぶらかすのうまみが溶け出したスープは、飲み口がすっきりしながら底にコクがある。これを飲み干せない人間はいない。
圧倒的なビジュアル
揚げたてのあぶらかすから黄金の脂が滴り、湯気が立ち昇る。食欲という言葉では足りない。本能に訴えかけてくる。
初めての人のための注文方法と食べ方
- 「カスラーメン」を注文する——860円。これが目的地だ。
- 並か大盛りか聞かれる——値段は同じ。迷ったら大盛りでいい。
- ニンニクの有無を聞かれる——セルフで入れるスタイル。翌日に予定があれば抜きでも成立する。
- 生姜もある——スッキリさせたい場合は生姜投入。女性にも人気だ。
- 完食後、持ち帰りあぶらかすを検討する——600円でテイクアウト可能。
ラーメン(並)で様子見 → 「大盛りにすればよかった」。最初からカスラーメン大盛りでいい。
持ち帰りあぶらかす——テイクアウト600円
キリンジではあぶらかす単体のテイクアウトが可能だ(600円・1日10袋限度)。
家での使い方:うどんに乗せる、炒め物に入れる、ラーメンの自宅アレンジに使う。スープや煮物に入れると、牛骨ベースのような深いコクが出る。
「食べてみたいけど一人で行くのが怖い」という人は、まずこのテイクアウトを試してほしい。食べれば次は必ず店に来る。
店舗情報・アクセス
📍 宮城県仙台市青葉区二日町15-15 第二石原ビル101
🚇 仙台市地下鉄南北線「北四番丁駅」徒歩約2分
🕐 営業時間:11:00〜14:00頃 / 17:00〜20:00頃
🗓 定休日:木曜日
🌐 jikaseimenkirinji.com
✉️ jikaseimen@gmail.com
東北でカスラーメンを食べるなら、ここしかない。
木曜以外、待っている。

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